お話を伺った方:情報システム部部長 藤川敏行様
ーーーOECとの関係性は古くからのものと伺っています。
そうですね、一番最初まで遡ると1970年くらいだったと記憶しています。当時はどこもコンピュータというものを持っていなかったし、設備等もかんたんに手に入るものではなかったので、OECさんからお借りしたり入手したりして。主にハード面でのお付き合いでしたね。
その後、倉敷中央病院が周囲に先駆けてコンピュータ・周辺機器を導入したり、ソフトやシステムを利用したりと細く長いお付き合いが今に至るという状況です。
現在力を入れている「地域医療連携」にも、力を貸してもらっています。
KChart画面イメージ(倉敷中央病院様オリジナル)
OECは参画される医療機関様に対し、ネットワークとデータアップロードのお手伝いをしております。
ーーー「地域医療連携」とはどういったものですか。
簡単に言うと「様々な医療機関で一人の患者さんの同じデータを参照し、その医療機関に見合った適切な医療行為をスムーズに行うための連携」です。患者さんの立場に立ってみると、病院に行くたびに症状の説明をしたり検査結果をわざわざ持っていくという負担がある。病院間が連携できていれば、その負担がかなり軽減され患者さんは治療に専念できると思うんです。
私たちは地域の中核病院として率先してこの仕組を構築・展開し、岡山西部の医療の発展に貢献していきたいと考えています。
連携システムのひとつ、ブラウザで利用できるビューワー。患者さんの画像がスピーディに参照できます
ーーーOECはどのようにお役に立っていますでしょうか。
OECさんにはデータセンター、VPNの利用を経て連携の基盤を提供していただいています。医療の現場では電子カルテや遠隔画像診断など、様々なシステムが関わっているんですね。それには県内外の多くのメーカーさんが関わっているのですが、OECさんにはその旗振り役も行ってもらっています。また、「地域医療連携」をもっとたくさんの医療機関で導入してもらうための推進にも一役買ってくれているので、ぜひ今後もどんどんご協力いただければ嬉しいですね。
VPNとは…インターネット上に仮想の専用線を設定し、特定の人のみが利用できる専用ネットワーク。クローズな環境のため病院でも安心して利用できる
院内には絵画やステンドグラスなど、患者さんが心安らげる施設・装飾が多くあります
ーーーーー今後の展望を教えてください。
医療関連のシステムって本当に高額で、導入せざるを得ない状況だけれど経営を圧迫しているという現実もあります。
「地域医療連携」は患者さんの負担減ももちろんですが、医師・スタッフの手間や業務負担も相当抑えられる。その上、費用負担も軽くなるとするならば、みんなが嬉しいですよね。だから、システムやデータを共同で利用するという仕組みにすることは大いなるメリットがあると確信しています。
とはいえ、すぐに導入できる病院さんばかりではないので少し長い目で見て行く必要はあるかな、と思っていますが、OECさんにはぜひ他医療機関への働きかけを頑張っていただいて!
引き続きwin-winの関係でいられることを望みます。