OECグループは、岡山に本社を置き中・四国地方に店舗を展開する天満屋百貨店のグループ企業です。OEC森社長、アイアットOEC齋藤社長は、ともに天満屋百貨店で社会人としての第一歩を踏み出しました。対談は、森社長の百貨店時代の話から始まります。
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森:
企業の存在意義について百貨店にいた時に考えたことなのですが、天満屋でなくて他店でも同じものを売っていますよね。そういう中で天満屋の存在する意義はなんだろうと。
天満屋がなくなっても他店が同じものを売れば消費者は普通に買い物が続けられるじゃないかと・・。
企業の存在意義というのは、一つは必要条件として、きちんと利益を出し続けることだと思うんです。利益を出し続けることによって社員の雇用が守られる。OECに約300人アイアットに約100人の社員がいます。そこには家族がいますよね。ですから会社は、社員とその家族の安定した生活を守るために存在し続けなければならない。同時に利益を出し続けることによって社会に対しては税金という形で貢献し、収入を得た社員は、所得税、住民税を納める。
一方、十分条件として、社会に対して直接的な貢献があると思います。たとえば天満屋百貨店では陸上競技部を持っていますが、天満屋を知っている人が天満屋の選手がオリンピックや大きな大会で活躍する姿を見て自分も夢を見たり元気をもらうということがあると思います。直接的な社会貢献ができるっていうのは、存在意義の十分条件の一つではないかと思います。そういう意味でOECが湯郷ベルやファジアーノ岡山を応援したり、清掃活動を行うなど、地域社会への直接的な応援することで、OECグループの名前だけでなく考え方までを多くの方に知ってもらい、愛してもらえるのではと思います。
齋藤社長は、企業の存在意義についてどのように考えていますか?
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齋藤:
我々が企業理念の一番目に挙げている言葉に「人類社会への貢献」というのがあります。私はこれに向かって企業が存在していると考えます。会社が継続するためには、利益を出し続けなければなりません。その利益って結局付加価値だと思うんです。
会社が存在するためには利益を出して付加価値を高めていって、その結果が「人類社会への貢献」ということではないでしょうか。
森:
全国という視野で考えてみた場合、多くの学生さんは岡山にある企業は岡山周辺の仕事だけをしているイメージを持っていますよね。東京の大学にいる人はできれば東京の企業に勤めたいと思っている。東京の企業は世界を相手に、あるいは日本国中を相手にしていて、そのほうが仕事の規模は大きく、より価値のある仕事だと思っていることが多いのではないかと思います。でも実際には東京だけで解決しているわけでなくて、岡山にある企業でも、日本全国に向けて情報を発信している会社はあることも知ってもらいたいですね。例えばOECの図書館システム「探鳥TOOL」や歯科システム「TDMシリーズ」やアイアットOECのグループウェア「WaWaOffice」は全国に向けてビジネスを展開していますからね。
齋藤:
企業の存在意義も大切ですが、「そもそも自分たちはなぜ仕事をするのか」ということも学生さんには考えてみてもらうといいですね。
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森:
そうですね。私の考えですが、一言でいえば「一人で生きていくため」といことですね。親に食べさせてもらうのではなくて、自分で食べていくということ。それともう一つは自分の居場所を自分で確保するということでしょうね。人に与えられるものじゃないですから。
齋藤:
仕事とは結局「自分の居場所作り」なんでしょうか。
その仕事を求めて毎年新しい仲間がOECグループに入社してきていますが、比較的安定しているIT業界を就職先として選択する学生が増えているようですね。
森:
昔、昭和初期の頃に大学を出て就職しようとした人は、その当時の一番の基幹産業である「鉄」の会社に就職できれば安定していて将来安心だと思っていたけれど、その人達が定年退職する頃には斜陽になっていたりする。
これからは「繊維」だ、と思っていてもいつのまにか斜陽になっていたりと、業界というのはそういった浮き沈みがありますからね。たまたま今「IT」は安定しているようにみえますが、皆さんが定年退職する頃にはどうなっているか、どうなるかは確かな事はわかりません。
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齋藤:
利益の上がる市場にはいろんな会社が参入してきます。 OECのサービス、岡山を地盤として40年という年月で培った経験と信頼関係は、他社には真似のできないものだと思います。業務をよく知っている地元企業へのソフトウェア開発、導入したシステムのサポート、販売した機器の保守、iDC(インターネットデータセンター)などのサービスです。これらの安定した事業を基盤としながら、ASP、Saas事業などの新サービスを発展させていきたいと思います。
森:
そういった我々の考えに理解を示してくれて入社してくる学生達には、学校で学んだ知識が会社で役に立つかというとそのウエイトは低いと言いたいですね。学校で習得して欲しいのは「勉強する姿勢」「勉強する気持ち」です。学校で学んだことがそのまま社会で通用するほど甘くはないし、逆に早く捨て去ってしまったほうがいいかもしれないですね。この業界は変化と進歩が早いので、5年も経てば役に立たなくなるケースもあります。
その点、きちんと学んだ基礎や考え方、勉強する姿勢や気持ちは、社会人になっても引き継がれ十分役に立つはずです。
よく会社の名前と実際やっていることが違う会社がありますよね。たとえばビール会社はビールばかり作っているかと思えば、バイオの技術を使って植物の品種改良をしてみたり、医薬品を開発してみたりと、いろんなことをやっています。業務の内容について業種を超えて変わっていける会社じゃないと、その会社は生き残れない。OECやアイアットOECも10年後には別のことをやっていて、それが利益を稼ぎ出しているかもしれない。
そういった会社や世の中の変化に順応できる姿勢を持った人材を求めますね。「そんなつもりじゃなかった」という人は居場所がなくなるでしょう。
齋藤:
仕事をする上で目標があって、それが与えられた目標なのか自分で立てた目標かは別にして、それが達成できたときの達成感はひとしおですよね。また、新しい事や人がやってない事に挑戦することも楽しく仕事する為の一つの方法だと思います。
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森:
目標に対して点数をつける時に、100点から出来ていない事を減点していって70点とするのと、0点から出来た事を加算していって70点とするのでは、同じ70点でも、感じ方がまったく違います。70点で安心してもらっては困りますが、70点とれたということは評価するべきで、「100点とれなかった」というところだけが自分の中で重くとらえていくと、多分その人は、よほど強い人じゃないと潰れるんじゃないでしょうかね。出来た事を数えていって、途中で評価してみる。そして出来なかった事を数えてみて、目標に対してするべき事を決める、そういった考えを持ってもらえるといいですね。
例えばサッカーをする場合、自分+自分の分身10人でゲームをやるとしたら、自分が思うようにパスやドリブルができるはずです。
また自分+他人10人でゲームをするときに、特定の1人が全て指示や命令を出しているチームといういのは一時的にはすごい成果をあげるかもしれないけど、その人がいなくなったら終わりですよ。
本当に強いチームというのは11人が勝手に動いているように見えて、でも「この場面ではどうしたらいいのか」ということをそれぞれがよく考えている。ボールは1つしかないわけで、ボールを持ってない人の動きは無駄なのかというとそうではなく、また、自分のところにボールがこなかったからといって、そこでしょんぼりする必要はないのです。自分は適切な判断をして動いたということを評価すべきです。そしてたまたまボールを持っている人が、他の人にパスしてうまく得点に結びついたとしても、それはそれ以外の全員の動きが全て役に立ったからです。テレビには映らない人のほうが重要な役割を果たしているということはたくさんあります。それは組織の根本的な考え方ですね。
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齋藤:
組織の中で行動をする場合、様々なシーンで判断を求められることがあると思います。そのようなシーンに遭遇した時の判断基準となるのが企業理念ではないかと思います。
企業理念は今までもこれからも普遍であるべきだと思います。
そういった企業理念をもとに、これからのOECグループを成長させていきたいですね。
森:
仕事をしていく上で心のどこかの片隅に置いておいて、迷ったときに問うてみる、というようなものが企業理念じゃないかと思います。自分のやっていることが理念に反しているのではないかと、たまには問うてみてほしいですね。
森:
地域のベンダーとして求められるものもこれから変わってくるでしょう。コンピュータとか通信の技術というものもだんだんと変わっていくことによって、東京であろうが岡山であろうが同じになってくる。ある部分はどこかに集中してしまうというのもあるし、よりお客様の近くでないとできないものもあるだろうし、そういう風に環境はどんどん変わっていくと考えています。
OECが例えばパッケージ開発で生きて行こうと思うと、基幹のところではなく周辺のニッチなところでのパッケージをどれだけ作れて、早めにシェア確保ができるかということになってくると思います。今後ASPが進化しSaaS、クラウドになった時に、周辺のしくみを提供できるという役割が担えたらいいですね。基幹の部分は市場も大きいですが、多くが参入してくるのでシェアをとるのは難しいと思います。その点、ニッチなところで先に市場をとってしまえば、あとから出てくるところは大変ですからね。
齋藤:
お客様が、気が付かないニーズを創造できるとしたらそこに新しい貢献ができるのでないかと思います。世の中にないサービスや製品を考えていきたいですね。
森:
地方で生きて行こうと思うとそこに活路を見出すしかないのかなと思います。横綱対横綱の勝負になってしまうと、ウチは実は横綱ではないわけで、正面からぶつかり合うと負けますからね。
自社パッケージは、売れると凄い利益になるけれども、売れなかったらお金をドブに捨てたことになってしまいますので、凄く怖いことですが挑戦していかないといけない。ですから請負で開発する部分とのバランスも考えながらやっていかないとだめです。
SEっていうのは技術集団ですから、技術がある人が揃っていれば、社内だけでなく、社外にもニーズがあればその技術を提供することができます。パッケージだけを売っていると、売れているときは良いけれど、売れなかったら収入ゼロなわけです。そういう意味でもバランスをとっていきたいですね。
齋藤:
元気で明るく頑張ってください。それが一番大事なことだと思います。
就職というのはこれから先の人生を左右する大切なイベントですから、能力を出し切っていただきたいと思います。是非会いに来てくださいね。
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森:
やんちゃでもいいので、素直に聞く耳を持ってほしいですね。自分のやりたい事をやり、自分のいいたい事を言うという、でもそのあとで違いを指摘されたときは、素直に聞き入れるということです。指示を待つだけで何もしない人より、やんちゃな人のほうがいいですね。これは若手社員にも求められることです。最後に、このHPを見た人には、是非会いに来て欲しいですね。
2009/6/18
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